Fanesca/ファネスカ

イースターの時期に登場する12種類の穀物を使った必食スープ

イースター（復活祭）の時期を、エクアドルでは「セマナ・サンタ(Semana Santa) =聖週間」と呼びます。そして、その時期だけお目見えするスープが「ファネスカ（Fanesca)」。
各家庭ごとに多少違う材料になりますが、イエスの12使徒を意味する12種類の穀物を使うのはどこも同じ。12種類の茹でた豆を含む穀類に、牛乳や生クリームを入れて煮込み、アクセントは乾燥塩鱈で、塩みと旨味を出していること。トロトロのシチューに似た濃厚なスープは日本人好みのはずです。

料理を作った人：カルメラ(Carmela）さんと私
カルメラさんは、5年前に私が住んでいた家の大家さん。私は現在エクアドルで旅行会社を経営しています。
日本での実現可能度：★★★☆☆

材料（約15人分）

チョチョス chochos …………………………… 300g
そら豆 habas …………………………………… 300g
レンズ豆 lentils ……………………………… 300g
エンドウ豆 peas……………………………… 300g
トウモロコシchocro …………………………… 300g
米 aroz ………………………………………… 1合
メジョコ mejoko ……………………………… 1kg
キャベツ col …………………………………… 1個
ひょうたんambo ………………………………… 1個
カボチャ zapallo ……………………………… 1玉（大きいものは半玉）
玉ねぎ cebolla ………………………………… 1～2玉
ネギ cebolla verde …………………………… ５本
ニンニクajo …………………………………… 1～2玉
乾燥塩ダラ(bacalao) salt cod ………………… 500g
ミルクや生クリーム ……………………………… 1L
フレッシュチーズ ………………………………… 300g
植物性油 ………………………………………… 適量
トッピング（ゆで卵、揚げバナナ、ハーブ、パセリ、エンパナーダ、唐辛子など）適量

memo
チョチョス chochosは重要なタンパク源でもありますが、少し毒をもつこの豆は、水にしっかりつけて毒を抜いてから頂きます。
チョチョス chochosとメジョコmejokoは、現地ではスーパーで簡単に手に入りますが、日本では手に入らない穀物です。大豆とジャガイモで代用できると思います。

 作り方（調理時間3日間）

１．たっぷりつかる位の量の牛乳に、乾燥塩鱈を入れて2日ほど寝かせます。寝かせた後は適度な大きさにカットしておきます。
２．穀類は全て茹でて下ごしらえをしておきます（調理する前日に仕込みます）。茹で汁も捨てずにとっておきます。
３．大きな寸胴鍋に油を入れたら、玉ねぎ、ネギ、ニンニクを入れて炒めます。
４．３に火が通ってきたら、あとは材料をどんどん豪快に入れ、混ぜていくだけ。
ただ、大変なのは、底が焦げないように、かき回し続けなければいけないこと。交代でかき回しながら、約1時間ほど煮込みます。
５．その間にトッピングを用意。小麦粉と卵を練った生地をリング状に揚げたものと、
フレッシュチーズを中に詰めて揚げたもの。そして、バナナも揚げます。他のトッピングも用意して……、お皿に持ったスープにトッピングをすればできあがり！

作り方のコツ

とにかく下ごしらえさえ終われば、後は火にかけて混ぜるだけなのですが、根気よく混ぜ続けることがポイントです。冷蔵庫で保存すれば2～３日はおいしくいただけます。

市川 めぐみ
日本や欧米の旅行業界で働いた後、観光地として魅力を感じた南米へ。現在はエクアドルの首都キトで旅行会社を経営し、中南米の旅行の手配や案内をしています。訪問した国は50カ国以上。現在も南米各地を訪れ、まだまだ日本人に知られていない南米の魅力を発見・紹介しています。
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