フライパンの大きさのオムレツ。上にマヨネーズやソースをかけても。
半月型ではなく、まん丸のオムレツです。フライパンの大きさのオムレツになるわけです。スペインオムレツというのは、中味はほぼジャガイモと玉ねぎだけですが、家庭によってはニンニクを入れますね。家庭でもしょっちゅう作りますが、どこのバルにでも置いてあります。ジャガイモだけだから、どこも同じ味かと言えば、卵の焼き具合とジャガイモの揚げ具合で、全く味が変わってきますよ。
料理を作った人:佐々晶子/AKIKO SASSA
ライター本人、観光ガイド
日本での実現可能度:★★★★★
材料(2人分)
卵 …………………………………………………… 中4個
じゃがいも ………………………………………… 中2個
玉ねぎ ……………………………………………… 中4分の1個
塩 …………………………………………………… 小さじ1
油 …………………………………………………… 揚げ用、焼き用
作り方(調理時間:約1時間半)
1.ジャガイモは皮をむき、縦に4等分にし、2,3ミリのいちょう切りにする。
2.玉ねぎは千切りにする。
3.1と2を150度ほどの油に入れ、クタッとなるまで5,6分揚げ、油を切って皿に移す。
4.卵を溶き、3と塩を入れ、よく混ぜる。
5.フライパンを火にかけ、熱くなったら少量の油を入れ、煙るが出るまで熱した後、濡れぶきんの上で、じゅっと荒熱を取る。
6.フライパンに4を流し入れる。
7.周りの固まった卵を3,4回中心に寄せ、固まっていない卵を空いたところに傾けて流す。
8.上部が平らになるよう形付け、フライパンより少し大きい平らな皿をかぶせ、ひっくり返す。
9.皿を傾け、素早くフライパンに移し、周りの形を整え、30秒ほど焼く。
10.再びフライパンに皿をかぶせ、ひっくり返して出来上がり。
作り方のコツ
●ジャガイモはカラッと揚げてはいけません。クタッとです。形が残らないほどのクタクタでもいいし、形が残るように揚げてもいいですが、とにかくクタッとです。
●フライパンの端から、焼けた卵を中心に寄せるのは、回数によって、オムレツの固さが変わってきます。中がジョロッとしているのが好きな人は、回数を少なく、嫌いな人は多くして下さい。
このお料理にまつわるエピソード
スペイン人の一般家庭の台所には、常に油の入った揚げ用フライパンが置いてあるのが普通です、このスペインオムレツのジャガイモは、炒めるのではなく揚げるのだと知った時にはびっくりしました。夜の10時が夕食時間なので、スペイン人の夕食というのはとても軽いんですよ。パパッとジャガイモを切って油で揚げオムレツを作ったり、卵を油に割り入れたリです。そう、目玉焼きではなく、目玉揚げなのです。朝はいつもコーヒーとトースト、と同じように、夜はいつもオムレツだけ、あるいは目玉揚げだけという家庭が多いのです。 バルにはこのじゃがいもオムレツが常に置いてありますが、チョーリッソでも、ベーコンでも、チーズでも、持っていれば、パパッと作ってくれますよ。 |
佐々晶子 30年間スペインのマドリッド暮らしで、観光ガイドをしています。ガイドブックには載っていない、パック旅行では行かない、私も知りたい、そんないいこと、いい所を皆さんにご紹介。