Coniglio alla Ligure/リグーリア風ウサギ肉の煮込み

オリーブとワインを贅沢に使った、コクのある絶品ウサギ肉の煮込み

クリスマスやイースターなど、家族一同が会する食卓に必ずといって良いほど登場するウサギ肉の煮込み。食用ウサギの飼育農場が多いリグーリア州西部で有名な肉料理です。ウサギ肉は高たんぱく・低カロリー・低脂肪でクセが無く、鉄分・ミネラルを豊富に含むため、ヘルシーな肉として知られています。このレシピには、ウサギ肉以外にも地元産のタッジャスカ・オリーブ、それらから作られるエクストラ・バージン・オリーブオイル、リグリア州の特徴的な急傾斜面に広がる段々畑で育つロッセーゼ種ぶどうから造られた赤ワインが使われています。このロッセーゼ・ワインは軽いなめらかな口当たりで飲みやすく、このウサギ肉の煮込みにとても良く合います。この一品も家庭ごとに特徴があり、松の実を入れたり、レバーは手を加えずにそのまま煮込んだり、とさまざまです。

料理を作った人:N.サルシ
イタリア・リグーリア州のフランス国境に程近い小さな村で田舎暮らしを満喫中。家庭菜園、自家製のワイン・オイル作りにいそしむ傍ら、築500年の自宅の改装にも精を出す日々を送っています。最近トリノにも居を構え、田舎と都市の生活のコントラストを楽しんでいます。
日本での実現可能度:★★★☆☆

材料(4~6人分)
(右手前から時計回りに)黒オリーブ、玉ねぎ、にんにく、ローリエ、ウサギの頭部とレバー、赤ワイン、エクストラ・バージン・オリーブオイル、ワインビネガー、ウサギ肉、ローズマリー

(右手前から時計回りに)黒オリーブ、玉ねぎ、にんにく、ローリエ、ウサギの頭部とレバー、赤ワイン、エクストラ・バージン・オリーブオイル、ワインビネガー、ウサギ肉、ローズマリー

ウサギ肉 ………………………………………… 1羽(1~1.5Kg)
玉ねぎ ………………………………………… 1個
にんにく ………………………………………… 2~3片
黒オリーブの塩漬け(種つき) ……………… 50g
エクストラ・バージン・オリーブオイル …… 100ml
赤ワイン ………………………………………… 150ml
ワインビネガー ………………………………… 小さじ2
スープストック ………………………………… 150~200ml
ローズマリー …………………………………… 2枝
ローリエ ………………………………………… 2~3枚
塩 ………………………………………………… 適量

memo
メインの材料であるウサギ肉は、天然ジビエを扱っている通販会社やオンラインで購入可能のようです。現地では肉屋さん(大きなスーパであれば、肉売り場のセクション)で簡単に入手できます。

 作り方(調理時間:下準備20分、調理時間90分)

1.ウサギ肉を食べやすい大きさに切り分けてさっと洗い、キッチンペーパーで水分を取る。頭部、腎臓、レバーは別によけておく。
2.玉ねぎはみじん切りにし、にんにくは潰す。鍋にオリーブオイルを入れて中火にかけ、玉ねぎとにんにくを焦がさないように炒める。
3.2に切り分けたウサギ肉、頭部も加え、肉を返しながら全面に焼き色がつくまで30分程炒める。
4.3を炒めている間レバーを2等分し、半分はそのまま取っておく。もう一方の半量は表面を火で炙り、ワイン大さじ1、ワインビネガーと一緒にフードプロセッサーにかけ、ペースト状にする。
5.3にローズマリー、ローリエ、赤ワインを加え、アルコール分が飛んだら黒オリーブも加える。
6.途中何度かスープストックを足しながら、ふたをして弱火で1時間ほど煮込む(30分程経過した時点で、4のペーストと残りの半量のレバー、腎臓を加える)。塩で味を調えてできあがり。

作り方のコツ

低脂質の肉を柔らかくしっとり煮込むために、高品質のオリーブオイルをたっぷり使います。頭部、腎臓、レバーはなくても作れます。

 

 

このお料理にまつわるエピソード

マンマの得意料理のひとつ。10数年前に初めてイタリアを訪れた時、最初の食事に出てきた忘れられない一品です。義父が畑で手をかけて育てたウサギを使い作ってくれた、その頃の味がなんとも忘れられない、大好きな料理のひとつです。
この料理は、最初はナイフとフォークを使って食べ始めても(小ぶりの肉を小さな骨から外すのが結構大変)、マンマの「手で食べなさいよ。マルゲリータ女王も(骨付きの鶏肉は)手づかみで食べてたんだから」のひと言で、お行儀なんて忘れて豪快に楽しんでしまう、という毎度同じシーンが繰り返されます。そのうちマンマの「もっと食べて、食べて!」の激が飛び始めるのですが、なにせこの肉料理にたどり着くまでに、食前酒から始まり、前菜が3~4品、グラスにどんどん注がれるワイン、濃厚なミートソースで和えられた自家製ラヴィオリを食しているため、この時点でお腹は既に10分目を通り越しているのです(!)。
ところで、この料理には別の楽しみ方があります。それは、コトコト煮込むことによって抽出されたウサギ肉のエキスが赤ワイン、黒オリーブやハーブの味と絶妙に絡まり合った濃厚でコクのある「ソース」。ウサギ肉に添えられたこのソースにパンを浸して食べるとどんなに満腹でも止まらなくなり(お行儀は悪いのですが)、ミートソースに少量混ぜると、味に深みが出てうっとりするおいしさが堪能できるのです。

ぱぺら
2011年よりイタリア・リグーリア州に在住。イタリアの田舎生活、築500年になる自宅の改装やイタリア料理のレシピをブログにて執筆中。秋からピエモンテ州・トリノに本拠地を移す予定。